温かな春~(同性)小説サイト~

翔×悠

プレゼント③

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悠③

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道路を渡れば、見たことがある車がちょうど弁当屋の駐車場に入り、慌てて包装された物を背中の後ろに隠す。


「ん?何で向かいから来たの?
お疲れ、とりあえず乗りなよ」

窓から声をかけられ、仕方なく後部座席に乗る。
正直、ドキドキして仕方がなかった。

何故手の中にこんな物があるのかという後悔しかない。


「……今日、給料入った」

「そうなの?おめでとう!
お祝いだねぇー」

一体何のお祝いだと言うのか、翔が嬉しそうに笑う。


もともと家からそんなに遠くない弁当屋であるから、
あっという間に駐車場へと車は入っていく。

車が停まり、後部座席のドアが開けられると、すかさず茶封筒を差し出した。

「ん?」

「お金。生活費とか、食費とか、もろもろ」

「あーいいよ。
今皆で診療所開設の話してるし、悠にはその時しっかりオープンメンバーとして居てもらうから。
それは悠の貯金としてとっておいて」

「はあ!?」

「とりあえず、話しは中でしよ?
降りておいでよ」


背中に隠しているひよこが入った袋を握りこむ。

お金をいらないなんていう翔は訳が分からないが、
そんなことより背中のこれがバレてはいけない。

そもそも気をそらせるためにすかさず茶封筒を出したのに、
これでは全く意味がない。


「先に部屋行ってろ」

「えーやだー!一緒に帰ろ?
てかさ、何持ってんの?
なんかあーやしー」


少しだけ楽しそうに後部座席に乗り込んでくる翔に、反対のドアを開け逃げ出そうとするが、開かない。


「なにー?隠し事ー?」

「おまえ、降りろって……っ」

「付き合ってんだよね?隠し事反対ー!」

「付き合ってる、とか、言うなって」


慣れない言葉に、思わず目をそらす。

付き合っているということになってはしまっているようだが、
未だに全く慣れないのだ。


「顔、赤くなってきた?」

「うるさい、なってきてない……っ」


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