温かな春~(同性)小説サイト~

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それぞれの不安

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「みんながね、女の子じゃないとだめっていう。
ぼくは違うの。
ヒロト、みんな悲しそうにおはなしするよ」

経験の浅い朝陽だからこそ、
何の恐怖もなしに不安をぶつける。

俺は、机に顔を伏せた。
目元が赤いのは、何とかお酒のせいに出来ないだろうか。


足音がして、皆が上がってきたのが分かる。


「あーなんか、楽しいお話会って感じじゃなさそうだなー」

愛しい声がして、理人さんが背後にいるのが分かった。

声を聞くだけで、胸が締め付けられる。



「春」

呼ばれて顔に手を添えられる。
自分の顔を見られたくなくて首を振れば、"もしかして泣いてる?"と問われた。


「ずっと一緒ってこの前言ったばかりなのに」

背中から抱きしめられて、一気に心が温かくなる。
理人さんは、本当に偉大だ。


「唯の目が赤いのも、もしかして変なこと考えていたせいですか?」

「へ、変な事じゃない……っ世間一般的に考えたら思って仕方のない事だし、蓮さんだって、再婚とかしてもおかしくないし!」

「唯、鼻水出そう」

唯が鼻をすする音がして、蓮さんが微笑むような声が聞こえた。


「それを言うなら、唯は結婚しなくて良いんですか?」

「俺は蓮さんが好きだし!」

「多分こちら側も皆、同じ気持ちですよ」


そっと顔を上げたら、理人さんが覗き込んできて笑った。


「やっぱ泣いてるー。
もう驚くからやめろ」

「……だって」


彼に笑われたら、心臓が高鳴ってどうして良いか分からなくなる。


「えー?じゃあもしかして悠もー?」

「うるさい、お前なんかさっさと結婚しろ」


悠が朝比奈さんを睨みつける。
彼は、どこまでも素直になれないなと思う。



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~ Comment ~

お兄さんたち、もうひと押し💦

みんなの涙“なし”にしなくちゃ、お兄さんたち。
朝陽だって気づいてる、わかってきてる、色々と。
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