温かな春~(同性)小説サイト~

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それぞれの不安

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「あーあ。何かさぁ、好きになるってこんなに不安になることだったっけ?
そもそも一般的に認められていない恋愛だからなんだろうけど。
好きになって傍にいることに、こんなにいいのかなって気持ちになったことないよー」

シャンパンを口にしながら唯は笑う。

少しお酒を飲んだだけで、頭がぼんやりとしてきた。
お酒は好きだけれど、飲むとすぐに宙に浮いているような感覚になる。


「まぁ、お前らは愛されてるよ」

「それを言うなら、悠だって、翔さんに愛されてるの伝わるよ」


そういうと、悠があからさまに目を逸らして顔を赤らめる。
言葉がぶっきらぼうだったり、素直でないところもあるけれど、
悠だって、本気で翔さんが好きなのだと思う。


「何かさ、先延ばしにしてる気にもなるよな。
離れられないから、今を過ごしているだけ。
翔が好きになる人間なんかたくさんいるだろうし、それならちゃんとした女性の方がいいと思う」


俺も唯も、悠の言葉に頷く。

朝陽はまだあまりよく分からないのか、ぼんやりと天井を見ながら考え事をしていた。


俺なんて、働いてもいないし、怖いことも多くて、普通の生活すらできない。
貰ってばかりで、あげられるものも少ない。
理人さんは俺のために仕事まで辞めてしまった。

本当は、理人さんの帰りを食事を作って待っているような人と家庭を持つ方が良いことなんて、分かっている。


――でも。


「……でも、はなれたくない、なぁ。
他の人を理人さんが優しくぎゅーってするの、なんか、嫌っておもう。
こんなこと、言えた立場じゃないけれど」

頭が上手く働かず、目に涙が溜まっていく。


離れたくない。
いつだって、理人さんの笑顔が頭を埋めてしまうのだ。

別れる時は、指輪も、ネックレスも、全部返さなければならないのだろうか。
宝物を手放さなくても良いのなら、気持ちの整理もできるだろうか。

いやいやと首を振ると、視界が眩む。



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~ Comment ~

これはみんなで泣いちゃって恋人のお兄さん達帰ってきたらビックリしちゃうかな?
お兄さん達にケアしてもらわねば

こんな話になってるなんて、理人達は、ビックリするでしょうね。理人達の方がもう、離れられないぐらい大好き何だって、甘~く教えてあげてくださいな。
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