春と蓮
ブライダルベール
「ねぇ、誰?教えて?」
理人さんの腕を掴んで見上げたら、彼は戯れに俺の頭を撫でた。
「春、その花ね、ブライダルベールっていう花みたいだよ」
「ブライダル、ベール?」
「花言葉は、あなたの幸せを願います、だって」
幸せを、願う。
俺の幸せを願ってくれる人。
「あの人は外見も雰囲気も冷たくて、間違えたこともあったと思うし、
歪んでしまったことも、あったと思う。それでも、結果的には春を守ってくれた」
頭の中に、1人の人物が浮かぶ。
けれど、その人が俺の誕生日を祝って、幸せを願ってくれているというのは、思い難くて。
酷いことをされたこともあるし、怖いと思うこともある。
母も父も散々な人生を歩んだから、俺もそうあるべきだと言われたこともある。
でも最近は、どこか、温かいように感じるのも事実ではあった。
目が少しも笑わなくて、
何をやってもそつがなくて、
機械だとか、悪魔だとは呼ばれていたことも、知っている。
”私はもう、幸せにはなれないですよ”
「……っ理人さん」
「ん?」
「あのお花、一輪摘んでもいいかなぁ……っ
お花、痛かったりするのかなぁ」
「大丈夫。
花は、大切にしてもらえたら嬉しいと思うよ。
それにあったコップがあるから、花瓶にしようか」
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コメ返
わー!ありがとうございます!
毎日読んでいただけているというのが何よりもうれしい……!
これからも頑張っていきますね(*´▽`*)
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- #22 もこ
- URL
- 2017.06/25 19:19
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遅ればせながら
嬉しいです❤
続き楽しみにしています♡
私の毎日の癒しと楽しみです。
これからも宜しくお願いします😊