温かな春~(同性)小説サイト~

蓮×唯

とある1日

 ←ほんの少し、温かな春③ →大切な物①

✳︎✳︎ 唯

ソファの裏から目だけ出して、彼を覗くことは日課だった。

蓮さんは、一日中本を読む。
その姿が、たまらなく好きだ。

綺麗な目、白い肌、本を支える長くて細い指。

何をする訳でなくても、見つめているだけで照れてしまう。


ページをめくる仕草も、やたら繊細だ。
無駄のない動き、ほんの少し紙と紙が擦れる音にドキドキする。


「唯」

ふいに呼ばれてソファに隠れた。
目線は本の一点を見つめて動いていなかったはずだが、まさかこちらに気付いていたのだろうか。


「暇人ですね、あなたは本当に」


頭上から声がしてゆっくり上を向けば、
そこには蓮さんの端正な顔がある。

ソファに乗って、覗き込んでいるのだ。


「わー!!」

「よくそんなうるさい声が出せますね」


見つめられれば、どくんどくんと心臓が高鳴る。
先ほどまで散々見ていたくせに、
いざ目が合うと一時も見ていられなくなる。


「顔が好きだって言ってましたもんね、そういえば」

少し前に、蓮さんに何が好きなのか尋ねられ、思わず顔だと答えたのだ。

いやもちろんそれだけじゃないけど、それだけじゃないけど!


この顔を綺麗だと思わない人など、いないはず。


「だ、だって綺麗だし!かっこいいし!
見てたいし!」

「ふーん、その割に目を合わせないんですね」

指摘されてゆっくり視線を戻せば、
ばっちり目が合って唇が震えるほど緊張する。


「そんなに顔赤くなります?普通。
漫画みたいなんですけど」


もくじ  3kaku_s_L.png 呟き
もくじ  3kaku_s_L.png 冷たい朝
もくじ  3kaku_s_L.png 理人×春
もくじ  3kaku_s_L.png 翔×悠
もくじ  3kaku_s_L.png 蓮×唯
もくじ  3kaku_s_L.png 高槻×朝陽
もくじ  3kaku_s_L.png 三上×レイ
もくじ  3kaku_s_L.png 春と朝陽
もくじ  3kaku_s_L.png 春と蓮
もくじ  3kaku_s_L.png 全員
  • 【ほんの少し、温かな春③】へ
  • 【大切な物①】へ
  • Tag List 
  •  * |

~ Comment ~

管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。
  • 【ほんの少し、温かな春③】へ
  • 【大切な物①】へ