温かな春~(同性)小説サイト~

冷たい朝

きらきら

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ヒロトが火の方をゆびさし、頷く。
ぼくはそこに向かって、ゆっくりとゆっくりと花火をちかづけた。


火がついた、かと思うと、
彼はそっとぼくに手を添えて、花火を火からはなす。


「そのまま持ってて。
見てな」


ぎゅっともった花火の先を、
とつぜん、きらきらと光がとりかこんだ。


「あ。
……っあ、ヒロト、これ」

「俺は見たことあるっつーの。
俺の顔じゃなくて花火見てろ」


ふしぎで、仕方がなかった。

たった一本の棒から、
きらきら、きらきらと光がとんでいくのだ。


「はなび」

「線香花火だな、それは」

「あか、きいろ、きらきら」


これがあちいなんて言うのは、変だなとおもった。

ぼくが今まであちいとおもっていたものは、
体がただれたり、
ヒリヒリしたり、
痛くて、たまらないものだったの。


「触るなよ。
お前考えなしに触りそう」

「ヒロト、こんなあちいも、あるの?」

「あー?
あぁ、そうだな。
綺麗な熱いも、なんなら綺麗な冷たいもある」


ぼくのなかで、あちいも、つめたいも、
痛みをともなうものだったのに。


花火が音をたてて、ぼくの視界をうめていく。


「すごい、の」

「語彙力ねぇな、ほんと」


すごいの、すごいの。
それ以外の言葉での表現を、ぼくはまだ知らないけれど、


それでも、うん、すごいの。




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~ Comment ~

うん、すごいネ☆

読み書きの指導がなされなかった生い立ちで、ボキャブラリーなんて無いに等しい朝陽クンの『すごい』は、とても重い…
これから、どんどん感情も表現も溢れ出てくると思うと楽しみで仕方ない(*^^*)
絋斗サンが、今回の[綺麗な熱い]の他に、[綺麗な冷たい]もきっと教えてくれるよ♪
その頃は、賑やか過ぎるキラキラと、絋斗サンを[お祝い]する事も体験できるネ(*^▽^)/★*☆♪

朝陽、良かったねぇ(*´∀`*)♪
ヒロト有難う☆

うん

あさひ
良かったね!

これからも、たくさん幸せ知っていってね。
高槻さん、お願いします!!
(’-’*)♪

すごいよ

あさひちゃん、花火のきらきら綺麗だね。線香花火みたいに小ちゃなきらきらをすごいと言える、貴方がすごいよ。初めて見るもの感じるものに素直に喜び、感動するあさひちゃん。ババには、あさひちゃんの方がきらきらしていて眩しいぃー。ヒロトさんとたくさんの初めてを経験してね。そして、いつもそうやってすごいと喜んであげてね。ヒロトさんにとっても大事な経験だから。二人がきらきらをたくさん集めて、いつでも幸せである事をいつも祈っているからね。

四国でも、雪や霙が降っております。もこさんや、皆さんの地域は如何ですか?急な天候の変化や、気温の変化にお気を付けくださいませ。
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