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【  2017年10月  】 

あさ

冷たい朝

2017.10.21 (Sat)

 体中が痛くてたまらなくて目がさめた。おきた、おきたの。朝はどこにあるのだろう。体をのりだしたら、つよく打ち付けられておもわずうめいた。それでも、手と足を一生懸命にうごかしてすすむ。おくの部屋には、ヒロトがいた。そういえば、ヒロト一緒だったの。ヒロトは先におきていたから、きっともう朝をみたのかもしれない。「何ベッドから落ちてんの」「起きた…っあさ、ある……?」「そりゃあるよ」心臓がどきどきした。本当に...全文を読む

あさ

冷たい朝

2017.10.18 (Wed)

 ごはんをたべて、お風呂にはいって、まだまっくらな空をながめていたら、ヒロトはぼくをソファに寝かせたよ。寝たら、朝がくるんだって。ぼくは、あさがみたいの。「ここ、ふかふか、やわらかい」「それソファで、ベッドではないけどな」「こんなところで、寝て良いの?」「嫌だけど、仕方ないだろ。俺が朝陽を連れ帰ってしまったんだから」心がうれしいっていう。思わず口元がほころびそうになるけれど、顔がはれ上がっていて、上...全文を読む

あさ

冷たい朝

2017.10.16 (Mon)

 よく分からないけれど、ぼくもヒロトになると面倒くさいんだって。それならやっぱりぼくは、お名前ないの。知らない味を噛んでいたら、ヒロトがため息を吐く声が聞こえた。「……お前、朝の光が見たいんだろ」「うん、そう」「なら、朝陽で良いんじゃねーの?」「……あさひ……?」その響きは、こころにおひさまがあたるみたいに温かくかんじた。「……あさひ、きれい」いま、ヒロトがくれたものがお名前だというのなら、ぼくは、うれしく...全文を読む

あさ

冷たい朝

2017.10.14 (Sat)

 目がさめたら、いつもと違う場所にいた。つめたくもないし、変なにおいもしない。施設長さんがいっていたように、あの四角のおうちからでられたのかなぁ。体をおこしたら、ずきずきした。このおうちは、どこ?あたりを見回すと、カーテンの隙間からまっくらが見えた。這うようにしてそこにおでこをくっつけるけれど、やっぱりまっくらだ。これはきっと、外にでられる窓なの。そして、このまっくらが、お外なの。「あさ……ない」「お...全文を読む

おかえりとさよなら

冷たい朝

2017.10.11 (Wed)

 少しずつ、いたみがやわらいでいくようにかんじる。まぶたが重くて、意識がなくなりそうっておもう。「……ここで、寝たらだめ?」「だめに決まってるだろ、俺ももう帰るし」「……ここ、ベッド、すき。外に出たら、どうやったらこんなベッドでねむれるの?」「そんな心配はしなくて良いと思うけど」「そうなの、深く考えなくてもベッドで眠れるってこと?」それは、なんてうれしいことなのだろうとおもう。ぼくは、ずっと冷たい床でね...全文を読む

おかえりとさよなら

冷たい朝

2017.10.09 (Mon)

 「いたみ……どめ」「痛み止めもお金がかかるんだぞ」「……痛い、よう」目の前がちかちかして、痛い、以外のことばがうかばなかった。きっとみんなこんな風になっているのに、どうしてみんなは、痛いっていわないのだろう。やっぱりこれは普通のことで、きっとぼくに、堪え症がないのだとおもう。「言っとくけど、痛みを瞬間的に止めたところで切れたら痛いんだからな」「……う、ん」ふいに、うでの中に針がはいっていくのがわかった。...全文を読む

おかえりとさよなら

冷たい朝

2017.10.07 (Sat)

 痛いのくりかえしのなかで、ぼくは、ずっとパンと朝のことをかんがえていた。パンを一生懸命あけて、ほおばるときのあのしゅんかん。そして、もうすぐ朝がみられるということ。「ねえ、こんだけ好き勝手やられてるのに、悲鳴のひとつもあげないの?お前って本当に人間じゃなくなっちゃったんだねぇ」痛いが激しいところをみたら、腕がぱっくりときれていて、そこから赤いものがだらだらとながれていた。きっとまた、高槻さんが血を...全文を読む

おかえりとさよなら

冷たい朝

2017.10.05 (Thu)

 体中にはしる痛みははげしくて、それは普通のことなのだけれど、いつもより、ながいと思った。「人形ちゃん」それでも、にんぎょうってよばれると少しだけ胸がきゅってなる。きっと、これはぼくのお名前なのだ。ずっとずっと生きていて、ずっとずっとなかったお名前。「お前さ、ずっと外に出たいって言ってたよね?出してあげるよ。次すごく痛いのに耐えられたら」「おそと?」ふみつけられたり、なぐられたりする中で、施設長さん...全文を読む

おかえりとさよなら

冷たい朝

2017.10.03 (Tue)

 少し眠っていたと思う。冷たくて、寒くて目をあけたら、体はみずびたしになっていた。目の前に施設長さんとエーさん、ビーさんがいて、ビーさんは、バケツをもっていた。きっと彼が、お水をかけたのだとおもう。「お前さ、春がいなくなってるんだけどー?」施設長さんは、笑っていた。笑っていたけれど、少しだけ苛々していることも分かる。「どうして教えなかったの?足音とかで、気づいたよね?」「春、さよなら?」「お前さ、ほ...全文を読む

おかえりとさよなら

冷たい朝

2017.10.02 (Mon)

 それから少し時間がたったくらいに、誰かが入ってくる足音がしたよ。お部屋のドアをあけてのぞいたら、春は、だれかに抱っこされていたの。となりには、”レンさん”もいた。春をだっこしている人は、すぐに、”みやぎさん”なのだと分かったよ。くやしそうな、泣きそうな目で春を見ていたけれど、春をみる目は、あたたかかった。きっとね、春は外で、朝と大切な人を手に入れたの。そしてその人が、おかえりって、ただいまって、お迎え...全文を読む

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プロフィール

もこ

Author:もこ
もこ 20△
主にネットで小説を書いています。

twitter:@moco_ice
メール:mocoice21@gmail.com

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